塗工(塗布・乾燥)プロセスの基礎と実践 ~電池電極への展開/トラブル対策/シミュレーション~
978-4-905507-80-2
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- 発行所:(株)R&D支援センター
◆ 書籍概要 ◆
◇Roll To Roll塗工・乾燥の開発から製造までに携わる初学者から経験者までを対象にまとめた。 ◇機能性フィルムの開発や製品の品質向上に役立つ。 発刊日:2025年12月24日 頁 数:392頁 造 本:B5 発行所:(株)R&D支援センター ISBN :978-4-905507-80-2 ※この商品はNTSから書店様へ卸すことはできません ■著者 計21名 ■主な目次 第1章 塗工技術のノウハウ 第2章 良い塗布膜を得るためのコントロール技術 第3章 塗布膜乾燥のシミュレーションモデル 第4章 塗布膜のぬれ性・電極スラリーのレオロジー評価 第5章 トラブル対策 第6章 塗布の計測制御・検査-電池電極専用オンライン厚さ計による計測と制御- 第7章 電池への塗布・乾燥技術と性能評価
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第1章 塗工技術のノウハウ 第1節 塗膜の開発品をRoll To Roll量産へスケールアップするために 1 Roll To Roll塗工とフィルム製品の歴史と分類 2 種々の塗工方式と塗工範囲 3 前計量と後計量 4 量産におけるRoll To Roll工程(Roll To Roll工程) 5 実験室で活用されるバッチ方式 第2節 塗布の理論と実践 1 塗工方式 2 スロット塗工 3 ビード部の物質収支 4 グラビア塗工 5 ロール間のギャップによる計量 6 フォワード方式 7 リバース方式 8 キス方式(テンションド・ウェブ) 9 バー塗工方式 10 段ムラの回避策 11 バー芯金の作り方 12 受け座の形状 13 駆動系 14 カップリング(軸継ぎ手) 15 ブレード塗工(ナイフ塗工) 16 「コンマコーター」の構造 17 塗工量の見積もり 18 平行な間隙を通過する場合(Couette流) 19 直線ナイフの狭まり流路を通過する場合(潤滑流動モデル) 20 「コンマコーター」の場合 21 コンマロールの変形対策 22 液溜めとバックプレートの設置方法 第3節 乾燥の理論と実践 1 熱風乾燥の3要素 2 熱風乾燥の乾燥速度式 3 量産設備における乾燥風の取り回し 4 ガス濃度および膜温把握に有用な空気線図 5 飽和蒸気圧の温度依存性 6 水以外の溶媒における空気線図 7 ルイス数とは?(物質拡散と熱拡散の比) 8 蒸発潜熱の推算 9 飽和蒸気圧の温度依存性の推算(アントワン式の定数) 10 爆発下限界(LEL) 11 定率乾燥と減率乾燥 12 限界点と仮想点 13 減率乾燥以降の乾燥速度計算 14 減率乾燥を実測で見積もる方法 15 乾燥ノズルの形態と乾燥能力 16 残留溶媒の調整(絶乾と調湿) 17 分散系の乾燥(偏析・沈降・凝集) 18 実験室の乾燥(スピン塗工) 19 実験室のホットプレート乾燥 20 赤外線乾燥 第2章 良い塗布膜を得るためのコントロール技術 第1節 塗布膜乾燥の基本とプロセス・現象・本質の理解&最適化と欠陥・トラブル対策 1 塗膜の形成 2 乾燥プロセスにおけるエネルギー変化 3 溶剤の拡散モデル 4 熱処理による塗膜の硬化 5 減圧(真空)乾燥 6 スピン乾燥 7 乾燥ムラ 第2節 基材への塗布層の形成、塗布液の塗布技術 1 塗布層の形成方法 1.1 塗布層の形成方法 1.2 塗布方法の例—スライドホッパー塗布 2 塗布液の持つべき物性 2.1 塗布時の塗布液の変形 2.2 塗布液の持つべき物性 2.3 表面張力と動的表面張力 2.4 粘度とチキソトロピー性 2.5 消泡性 3 塗布層を構成する素材 3.1 塗布層の構成素材 3.2 界面活性剤 3.3 増粘剤 3.4 消泡剤 3.5 バインダー 3.6 フィラー 3.7 架橋剤 3.8 溶剤 第3節 粒子の分散安定化と塗布乾燥における課題、添加剤による解決 1 粒子の分散安定化と湿潤分散剤の役割 1.1 粒子の分散安定化メカニズム 1.2 安定化を図る湿潤分散剤の構造と特性 1.3 分散性の評価 1.4 凝集した分散状態がプロセスに与える影響 1.5 異なる粒子が共存する際の凝集 1.6 分散体が多層塗工あるいは複数の分散体が接触する際の注意 1.7 分散状態と最終品質への影響 1.8 製造プロセスの自由度を広げる湿潤分散剤 2 塗布時の課題と解決方法 2.1 塗布乾燥時に生じがちな不具合 2.2 基材への濡れ性と表面張力 2.3 塗布膜の平滑性 2.4 表面調整剤の構造による表面張力低下効果の違い 2.5 静的表面張力と動的表面張力 2.6 低pH・高pHでの加水分解安定性を確保した界面活性剤構造有機変性ポリシロキサン 2.7 マクロマー技術によるリコート性確保と超親水性付与 2.8 泡とピンホール・ワキの発生 2.9 消泡剤・ワキ防止剤添加による塗膜欠陥の防止 2.10 レオロジーの制御技術 3 今後の開発方向 3.1 PFAS・PTFEフリーの添加剤 3.2 バイオベース添加剤 第3章 塗布膜乾燥のシミュレーションモデル 第1節 塗布膜シミュレーションモデル 1 塗布膜形成シミュレーションモデル 2 塗布膜乾燥シミュレーションモデル 3 ナノ粒子分散塗布膜の乾燥シミュレーションモデル 4 液滴の乾燥シミュレーションモデル 第2節 CFDを活用した塗工室の気流解析 1 計算手法の基礎:数値流体力学(CFD) 1.1 支配方程式 1.2 数値計算手法:有限体積法(FVM) 1.3 使用するソフトウェアについて 2 クリーンルームの設計要件 2.1 クリーンルームの分類 2.2 クリーンルームの規格 3 CFDによるクリーンルーム設計 3.1クリーンルームの換気シミュレーション 4 塗工室の気流解析事例 4.1 塗工室の気流解析モデルの説明 4.2 塗工室の気流解析結果 第3節 リチウムイオン電池電極の塗工・乾燥プロセスシミュレーションと性能予測 1 リチウムイオン電池電極の製造プロセスとシミュレーション 1.1 一般的なリチウムイオン電池電極の製造フロー 1.2 電極スラリーの塗工シミュレーション 1.3 塗工された電極スラリーの乾燥シミュレーション 1.4 各プロセスシミュレーションの簡易化と接続 2 電極断面SEM像を用いた二次元乾燥・プレスシミュレーション 2.1 背景 2.2 シミュレーション方法 2.3 二次元乾燥シミュレーション結果 2.4 二次元プレスシミュレーション結果 2.5 二次元放電シミュレーション 第4章 塗布膜のぬれ性・電極スラリーのレオロジー評価 第1節 塗布膜におけるぬれ・広がり挙動、乾燥中の粒子挙動とその制御 1 濡れ・広がりの挙動と表面張力に関する基礎事項 1.1 接触角の定義 1.2 表面自由エネルギーと濡れ/接触角の関係 1.3 臨界表面張力による塗布膜のぬれ性評価 1.4 表面ラフネスと濡れの関係 2 乾燥中の粒子挙動とその制御 2.1 コーヒーステイン 2.2 基板濡れ性とマランゴニ効果を利用するコーヒーステイン現象の抑制 2.3 ピンニング抑制によるコーヒーステイン現象の抑制 2.4 濡れ性制御ナノ粒子を用いたコーヒーステイン現象の制御 第2節 レオロジーおよびレオ・インピーダンス測定を用いた電極スラリーの特性解析 1 はじめに 1.1 レオロジーとは 1.2 測定システムとジオメトリ選択 1.3 塗工性とレオロジーデータ 1.4 レオ・インピーダンス複合分析への期待 2 電極スラリーのレオロジー 2.1 スラリーの構成成分とレオロジーデータへの影響の概要 2.2 代表的な測定モード 2.3 負極スラリーのフローカーブ測定事例 2.4 正極スラリーの動的粘弾性測定事例 3 電極スラリーのレオ・インピーダンス測定 3.1 インピーダンス測定のプロット 3.2 レオ・インピーダンス:レオロジー・インピーダンス同時測定システム 3.3 正極スラリーのインピーダンス測定事例:導電助剤濃度とスラリー抵抗 3.4 インピーダンス測定の解析と指標 4 スラリーのレオ・インピーダンス測定と電池性能との相関 4.1 CNT添加正極スラリーのレオ・インピーダンス測定 4.2 スラリー抵抗と電極抵抗、電池性能との相関 4.3 スラリーのレオ・インピーダンス測定への期待 第5章 トラブル対策 第1節 ダイコーティングの基礎とトラブル対策 1 ダイコーティングの流れ 1.1 ダイ先端の流れ 1.2 基礎流体理論による流れの数式化 1.3 表面張力に対するLeeらの考察 1.4 表面張力に対するHigginsとScrivenの考察 1.5 表面張力に対するCarvalhoの考察=拡張領域= 1.6 ダイ先端の流れに基づくオペレーティングウィンドウ 2 ダイライン欠陥に関する対策 2.1 オペレーティングウィンドウによる対策 2.2 異物欠陥によるダイライン、スジ欠陥 2.3 気泡対策 第2節 塗布膜乾燥プロセスの解明・考察・本質の理解と 塗布膜の設計、不良・欠陥対策への応用 1 塗布膜乾燥プロセスの本質 1.1 塗布溶液膜乾燥のメカニズム 1.2 塗布溶液膜乾燥の理論的理解 2 塗布膜の設計、不良・欠陥対策への応用 2.1 塗布プロセスにおけるトラブルとその対策 2.2 乾燥中の人為的な制御の例 第3節 ウェットコーティングの全体技術を速習 -単層・重層塗布方式おのおのの特徴、および塗布故障の原因と対策を理解- 1 同時重層塗工 2 重層スロットダイ 3 粘度バランス 4 中間リップの流動(上下層の界面位置) 5 留意点 6 塗工時に発生する欠陥と対策 6.1 調送液要因 6.2 塗工スジ 6.3 ハジキ 6.4 風ムラ 6.5 レベリングによる改善効果 7 トラブルシューティングのアプローチ 7.1 なぜトラブルが多いのか? 7.2 直観か堅実派か 7.3 「開発」と「トラブルシューティング」で異なるアプローチ 7.4 原因を絞り込む工程分離 8 論理的かつ効率的に原因に迫る手法(KT法-ATS) 8.1 差異の整理(IsとIs Not) 8.2 仮説の検証 8.3 留意点 9 製造部門の役割分担(製造、品質保証、技術、保全) 9.1 三位一体~三権分立 9.2 トラブルの分類と対応(設備・品質・技術) 9.3 ロットスケールと頻度 9.4 ロット前後のイベント 9.5 素材の評価と補償 9.6 先発テスト 9.7 コミュニケーション 9.8 袋小路に入らぬよう 9.9 担当者とチーム運営(リーダーは一歩引く) 第4節 ダイ塗布プロセスの基礎とトラブルへの課題と対策 1 ダイ塗工は3種しかない 2 スロット塗工の位置付け 3 薄塗りと厚塗り 4 スロットダイの構造 5 薄層塗工の理論と実際 6 厚塗り塗工の操作条件(背面減圧を使わない場合) 7 より薄く、より厚く(Over BiteとUnder Bite) 8 スロット塗工のテンションド・ウェブ方式 9 リップ形状とフィルムにかかる面圧 10 塗工可能領域 11 スロットダイの設計 12 構造の分類 13 マニホールドとスロットの役割分担 14 塗布量分布を生じる要因 第6章 塗布の計測制御・検査-電池電極専用オンライン厚さ計による計測と制御- 1 塗工量の測定 1.1 測定対象 1.2 電池電極WEB厚さ計「ES-5」のシステム構成 1.3 塗工量の計測 2 塗工量の制御 2.1 塗工量制御の目的 2.2 LiB向け塗工量制御 2.3 MLCC向け塗工量制御 2.4 有限整定応答制御の採用 2.5 塗工量制御の効果 第7章 電池への塗布・乾燥技術と性能評価 第1節 全固体電池材料 スラリー塗工技術開発 1 全固体電池 1.1 固体電解質 1.2 正極活物質 1.3 負極活物質 2 全固体電池の電極製造方法 2.1 塗工法 2.2 ドライプロセス 3 全固体電池の塗工用バインダー 3.1 現行液系リチウムイオン電池のバインダー 3.2 全固体電池のバインダー 4 全固体電池の製造 5 酸化物系固体電解質使用の場合の塗工 第2節 波長制御乾燥システムを利用したリチウムイオン電池電極の乾燥 1 従来型の赤外線加熱炉 2 近赤外選択ヒータの原理 3 空間構成 4 NIRシステムによる乾燥効果検証例 4.1 冷風との併用による低温乾燥 4.2 厚膜塗布乾燥時の表面円滑化 4.3 LiB正極材の密着強度向上(バインダーマイグレーション低減) 5 数値解析技術 6 NIRヒータと加熱装置のスペック 6.1 ヒータ全長、発熱長長さ、外形 6.2 構造 6.3 電気 6.4 冷却空気 6.5 加熱装置 6.6 火災・爆発への配慮 7 今後に向けて 8 まとめ 第3節 充放電カーブから理解する電極の欠陥が及ぼす電池性能への影響 1 電極製造プロセスの不具合が起因となる電池性能への影響 2 充放電カーブを用いた電池特性の理解 2.1 充放電カーブ 3 全固体電池の電極評価 3.1 全固体電池の種類 3.2 硫化物系全固体電池の課題 3.3 硫化物系全固体電池の作製、評価 第4節 リチウムイオン電池正極塗工の基礎と正極水系塗工の最新動向 1 現在のリチウムイオン電池正極塗工(ウェットプロセス) 1.1 材料 1.2 製造プロセス(前工程) 2 溶剤塗工の理由と問題点 3 正極の水系塗工 3.1 正極水系塗工の問題点 第5節 リチウムイオン二次電池材料の合成を指向したコーティング技術とその適用例 1 コーティング技術 1.1 スプレー法 1.2 乾式法 1.3 化学反応法 2 コーティング技術の電池材料合成への適用 2.1 コート厚の制御 2.2 コート層の構造制御 2.3 コート層の構造因子の数値化 2.4 コート層の被覆率 第6節 リチウムイオン電池セパレータのコーティングによる機能付与 1 ポリエチレン微多孔膜から機能層コートセパレータへ 2 コーティング方式 3 耐熱層コートポリエチレン微多孔膜 4 ドライ接着層コートポリエチレン微多孔膜 5 ウェット接着層コートポリエチレン微多孔膜 6 電解液含浸性向上 第7節 PEFC触媒インクのスロットダイ塗工の塗工安定性 1 実験ならびに計算手法 1.1 触媒インクの特性計測手法 1.2 触媒インクの塗工実験手法 1.3 触媒インク塗工の三次元シミュレーション 2 実験ならびに計算結果 2.1 触媒インクの特性 2.2 触媒インクの塗工結果 2.3 三次元シミュレーション結果 第8節 リチウム電池電極の成膜プロセスと塗工技術 1 実験操作 1.1 実験材料とスラリー作製およびその評価 1.2 塗布層の乾燥過程の評価 2 結果と考察 2.1 正極スラリーのレオロジー的特性評価 2.2 塗布層の収縮挙動 2.3 均質な電極を得るための指針 3 結論
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執筆者(敬称略) 浜本 伸夫 AndanTEC 河合 晃 アドヒージョン(株) 畠山 晶 畠山技術士事務所 若原 章博 ビックケミー・ジャパン(株) 富塚 孝之 アドバンスソフト(株) 渡辺 香 (株)構造計画研究所 高岸 洋一 東北大学 馬場 亮平 (株)コベルコ科研 佐藤 正秀 宇都宮大学 川田 友紀 ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン(株) 綾部 守久 テックスケープ技術士事務所 鏡 裕行 名古屋市立大学 古賀 悠策 横河電機(株) 佐々木 尚史 横河電機(株) 鈴木 孝典 (株)スズキ・マテリアル・テクノロジー・アンド・コンサルティング 近藤 良夫 日本ガイシ(株) 窪田 忠彦 横浜バッテリーサイエンス(株) 大野 智也 北見工業大学 西川 聡 帝人(株) 兒玉 学 東京科学大学 菰田 悦之 神戸大学
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機能性フィルムの開発や製造の課題を遂行する際、欠陥やトラブルに悩まされる事が多いであろう。私自身、就職してから生産技術の研究部門で塗工理論を学んだ後に、 製造部門の技術者として、生産性や品質向上に従事したが、 塗工論文は学術的すぎるし、現場情報はノウハウ的で、 勘所を掴むまでには時間を要した。本書では、Roll To Roll塗工・乾燥の開発から製造までに携わる初学者から経験者までを対象にまとめた。理論と現場の実践力を網羅した塗工技術が皆様から広まれば、機能性フィルム業界の発展にもつながるであろう。本書を読まれた皆様が塗工製造技術を高めて、新しい機能性フィルムの開発や製品の品質向上をされる事をお祈りする。
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