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現代おさかな事典  ~漁場から食卓まで~

現代おさかな事典 ~漁場から食卓まで~

978-4-900830-22-6 C1501

¥39,600 (税込)

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発行所:(株)エヌ・ティー・エス
   

◆ 書籍概要 ◆


一般に馴染みの深い338種の魚介類を取り上げ、生態から食文化まで多様な視点から解説した、“おさかな”の総合事典。
各魚種を点描画で学術的かつ美しく表現し、表・グラフなど豊富な図表で視覚的にも優れた内容を目指した。
専門家のみならず、幅広い読者層に“おさかな”への理解を深めさせてくれる。

発刊日:1997年11月25日
頁 数:1300頁
造 本:A4
発行所:(株)エヌ・ティー・エス
ISBN :978-4-900830-22-6 C1501

■著者
【監修】
阿部 宗明  築地市場おさかなセンター資料館館長
本間 昭郎  (株)日本マリーンテクノロジー研究所代表取締役

【編纂】
山本 保彦  魚料理専門店経営

(執筆者全9名)


■主な目次
魚類の博物学

現代の魚
1 栽培漁業の現場
2 空飛ぶ魚たち
3 川と湖の魚たちは今

解説
1 海水魚類
2 淡水魚類
3 エビ・カニ類
4 イカ・タコ類
5 貝類
6 その他の魚介類
7 海藻類
8 新顔の魚

漁場から食卓まで
1 暮らしと魚
2 食卓の魚


詳細目次を表示
魚類の博物学

さかなとは何か
「さかな」と「魚」
魚類の多様性
生物の分類
魚類とは何か
生命の歴史
魚類の歴史
魚の形態
魚の名前
現生魚類の分類
 無顎魚類
 軟骨魚類
 サメ類
 エイ類
 ギンザメ類
 硬骨魚類
 総鰭亜網
 肺魚亜網
 腕鰭亜網
 条鰭亜網


第1部 現代の魚

第1章 栽培漁業の現場
栽培漁業の誕生
栽培漁業の意義
人工種苗生産技術の進歩
漁業生産に占める増・養殖業生産のウエイト
栽培漁業の技術
 増殖技術の現況
 増殖事業の現況
 種苗放流事業
 栽培漁業の現況
 ホタテガイ
 アワビ
 クルマエビ
 マダイ
サケ・マス増殖事業の現況
新しい種苗放流管理技術の開発
飼い付け型栽培漁業
海洋牧場(音響馴致システム)
マダイ海洋牧場
クロソイ海洋牧場
ヒラメ海洋牧場
沿岸漁場の整備開発
養殖技術の状況
海面養殖
魚類養殖
 ブリ類
 タイ類
 ギンザケ
 マアジ
 ヒラメ
 トラフグ
 シマアジ
 クロマグロ
 その他の魚類養殖
 甲穀類養殖
 貝類養殖
 カキ
 ホタテガイ
 海藻養殖
 ノリ養殖
 ワカメ
 コンブ
 内水面養殖
 ウナギ
 マス類
 アユ
 その他の養殖

第2章 空飛ぶ魚たち
空飛ぶ魚たち
水の惑星の航海者―クロマグロ
水の惑星の航海者―カツオ
水の惑星の航海者―アカシュモクザメ
南極から―イエローベリーロックコッド
アメリカ西海岸から―スポッテッドラットフィッシュ
アメリカ西海岸から―コルテスエンジェルフィッシュ
アメリカ西海岸から―シャイナーサーフパーチ
アメリカ西海岸から―バーミリオンロックフィッシュ
マングローブの海から―ナーサリーフィッシュ
紅海・アラビア湾から―メガネモチノウオ
紅海・アラビア湾から―アラビアヤッコ
紅海・アラビア湾から―ゴールデンバタフライフィッシュ
インド洋から―リーフィーシードラゴン
インド洋から―ホースシューレザージャケット
インド洋から―ナイフジョー
地中海から―ムラエナヘレナ
地中海から―ペインテッドコムバー
地中海から―ロアデルジェ
地中海から―ストライプトレッドマリット
アメリカ東海岸から―ストライプトバス
アメリカ東海岸から一ターポン
アメリカ東海岸から―ブルーフィッシュ
北海から―ランプサッカー
インド洋から―ワーティプラウフィッシュ
アメリカ西海岸から―ファインスポテッドジョーフィッシュ
古代魚の系譜―シーラカンス
古代魚の系譜―プロトプテルス
古代魚の系譜―ポリプテルス
古代魚の系譜―スポッテッドガー
古代魚の系譜―ヘラチョウザメ
古代魚の系譜―アミア
古代魚の系譜―プラタパット
古代魚の系譜―ピラルクー
古代魚の系譜―エレファントノーズ
古代魚の系譜一カワカマス
日本と世界の水族館事情
水族館のあゆみ
日本の水族館の歩み
近代水族館のニューウェーブ

第3章 川と湖の魚たちは今
ふるさとの魚たち
神田川にアユ戻る
汚濁の改善とともに
生命の川
川の魚と水
川魚の王様―コイ
北海道から九州まで―ウグイ
川の大衆魚―オイカワ
山芋が化けた魚―ウナギ
渓流の女王―ヤマメ
もう一つのカムバックサーモン―サクラマス
緑が育てる魚―マハゼ
身勝手な放流―オオクチバス
養殖と放流
バイオ技術で生まれる新しい魚たち
育種からバイテクヘ
産み分けのメリット
雌性発生と雄性発生
三倍体の刺身用マス
不妊となる三倍体魚
巨大魚作出の夢
川の魚の価値
川の魚から地球を考える
日本の原風景


第2部 解説

第1章 海水魚類
アイゴ
アイナメ
アオダイ
アオメエソ
アカヤガラ
アコウダイ
アジ類
 アカアジ
 オアカムロ
 シマアジ
 マアジ
 マルアジ
 ムロアジ
アマダイ類
 アカアマダイ
 キアマダイ
 シロアマダイ
アラ
イサキ
イシガキダイ
イシダイ
イシモチ類
 キグチ
 シログチ
 ニベ
イスズミ
イトヨリダイ
イボダイ
イワシ類
 ウルメイワシ
 カタクチイワシ
 マイワシ
ウツボ
ウミタナゴ
エイ類
 アカエイ
 ガンギエイ
 テングカスベ
エソ類
 アカエソ
 マエソ
オオサガ
オニオコゼ
オヒョウ
カサゴ類
 オニカサゴ
 ユメカサゴ
カジキ類
 クロカジキ
 シロカジキ
 バショウカジキ
 マカジキ
ガストロ
カツオ
カマス類
 アカカマス
 ヤマトカマス
カラフトシシャモ
カレイ類
 イシガレイ
 ヌマガレイ
 ババガレイ
 ホシガレイ
 マガレイ
 マツカワ
 メイタガレイ
 ヤナギムシガレイ
カワハギ類
 ウマゾラハギ
 カワハギ
カンパチ
キアンコウ
キチジ
キビナゴ
キュウリウオ
ギンダラ
キンメダイ
クエ
コチ
コトヒキ
コノシロ
サケ・マス類
 カラフトマス
 ギンザケ
 サクラマス
 サケ
 サツキマス
 スチールヘッドトラウト
 ベニザケ
 マスノスケ
サバ類
 ゴマサバ
 マサバ
サメ類
 アオザメ
 ネズミザメ
 ホシザメ
 ヨシキリザメ
サヨリ
サワラ類
 カマスサワラ
 ヨコシマサワラ
サンマ
シイラ
シタビラメ類
 アカシタビラメ
 クロウシノシタ
 ササウシノシタ
シマイサキ
シマガツオ
シラウオ
シロウオ
シロギス
スケトウダラ
スズキ
スマ
ソイ類
 クロソイ
 ゴマソイ
ソウダガツオ類
 ヒラソウダ
 マルソウダ
タイ類
 キダイ
 クロダイ
 チダイ
 ヘダイ
 マダイ
タカサゴ
タカノハダイ
タカベ
タチウオ
ダツ
タラ類
 コマイ
 マダラ
チョウザメ類
チョウチョウウオ
トビウオ類
 ツクシトビウオ
 ハマトビウオ
 ホソトビウオ
ニザダイ
ニシン
ネズッポ類
 ヌメリゴチ
 ネズミゴチ
ハガツオ
ハゼ類
 トビハゼ
 マハゼ
ハタ類
 アカハタ
 キジハタ
 マハタ
ハダカイワシ
ハタハタ
ハマダイ
ハモ
ヒラマサ
ヒラメ
フグ類
 カラス
 ショウサイフグ
 トラフグ
 マフグ
ブダイ
ブリ
ベラ類
 イラ
 キュウセン
ホウボウ類
 カナガシラ
 ホウボウ
ホッケ
ボラ
マアナゴ
マグロ類
 キハダ
 クロマグロ
 ビンナガ
 ミナミマグロ
 メバチ
マトウダイ
マナガツオ
マンボウ
ムツ
メイチダイ
メカジキ
メジナ
メダイ
メバル
メルルーサ

第2章 淡水魚類
アマゴ
アユ
イトウ
イワナ
ウナギ
オオクチバス
カジカ
カワヤツメ
コイ
チカダイ
ドジョウ
ナマズ
ニジマス
ヒメマス
フナ類
ヤマメ
ワカサギ

第3章 エビ・カニ類
アカエビ
イセエビ
ウシエビ
ウチワエビ
オマールエビ
クマエビ
クルマエビ
コウライエビ
サクラエビ
サルエビ
シバエビ
スジエビ
テナガエビ
トヤマエビ
ボタンエビ
ホッコクアカエビ
モロトゲアカエビ
ヨシエビ
イバラガニ
ガザミ
ケガニ
ズワイガニ
タラバガニ
ハナサキガニ
モクズガニ
シャコ

第4章 イカ・タコ類
アオリイカ
アカイカ
カミナリイカ
ケンサキイカ
コウイカ
ジンドウイカ
スルメイカ
ホタルイカ
ヤリイカ
イイダコ
マダコ
ミズダコ

第5章 貝類
アカガイ
アゲマキガイ
アサリ
アワビ
イガイ
ウバガイ
エゾイシカゲガイ
サザエ
シジミ
シッタカ
タイラギ
タニシ
トコブシ
トリガイ
バイ
バカガイ
ハマグリ
ヒメエゾボラ
ホタテガイ
マガキ
マテガイ
ミルクイガイ

第6章 その他の魚介類
ウニ類
 アカウニ
 エゾバフンウニ
 キタムラサキウニ
 シラヒゲウニ
 バフンウニ
 ムラサキウニ
ナンキョクオキアミ
ニホンイサザアミ
マナマコ
マボヤ

第7章 海藻類
緑藻類
 アオノリ
 ミル
褐藻類
 アラメ
 コンブ
 ハバノリ
 ヒジキ
 マツモ
 ワカメ
紅藻類
 アマノリ
 ウミゾウメン
オゴノリ
ツノマタ
テンダサ
トサカノリ

第8章 新顔の魚
アカウオ
アカレンコ
アサヒダイ
アメギス
アメリカウナギ
アメリカナマズ
アラスカアカゾイ
アラスカキチジ
イシビラメ
オオトラギス
オオミシマ
オキヒラス
オキビン
オビレダチ
カナリーチダイ
カラスガレイ
カリフォルニアビラメ
カワカマス
キバアイナメ
キビレギス
キレンコ
キングクリップ
ギンタカノハ
クサカリッポダイ
ゴウシュウマダイ
コガネギス
シズ
シナノユキマス
シマスズキ
シルバー
シロイトダラ
シロヒラス
セキドウビラメ
タイセイヨウサケ
タイセイヨウサバ
タイセイヨウニシン
タイセイヨウマグロ
トサカアマダイ
ナイルアカメ
ナツビラメ
ニシアオアジ
ニシオオカミウオ
ニシナメタガレイ
ニシマアジ
ニシマガレイ
ニジワカサギ
ニホンイトヨリ
ニュージーランドバス
ニエージーランドマアジ
パタゴニアユメカサゴ
ビードロスズキ
プタスダラ
ペヘレイ
ホキ
ホシギス
マジェランアイナメ
マテアジ
マルアナゴ
マルイボダイ
ミナミアオトラギス
ミナミアカヒゲ
ミナミオオスズキ
ミナミカゴカマス
ミナミホウボウ
メダマビラメ
メロハタ
モトアカウオ
モトカマス
モトギス
ヨーロッパウナギ
ヨーロッパヘダイ
ヨーロッパマダイ

第3部漁場から食卓まで

第1章 暮らしと魚
第1節 魚と漁業
漁業と海区
 八つの漁業区
 漁獲量の変遷
日本の魚
日本の漁業
 遠洋漁業
 沖合漁業
 沿岸漁業
 内水面漁業
200海里漁業水域
世界三大漁場
第2節 魚を採補する
漁撈
 探魚
 人工衛星による探魚
集魚
漁法
 網漁法
 刺網
 曳網
 巻網(旋網)
 敷綱
 定置網
 釣漁法
 竿釣り
 引き縄釣り
 イカ釣り
 延縄
 雑漁法
漁業法・漁業権
 漁業法
 漁業権
 許可漁業
知事許可漁業
大臣許可漁業
第3節 漁港と漁船
漁港
 漁港の種類
 漁港の数
漁船
 漁船の種類
 漁船の保有状況
 漁船の乗組員
 特殊な漁船―調査指導船
 漁群の分布調査
 卵・椎仔魚の分布調査
 海洋観察
第4節 生産地市場と消費地市場
複雑な流通ルート
水揚げされた魚
 生産地市場
 消費地市場
 消費者
魚の値段
水産加工品と水産貯蔵品
 水産加工・貯蔵品の需要
 水産加工・貯蔵品の流通
第5節 魚通になる―鮮魚・活魚・冷凍魚
鮮魚・活魚・冷凍魚
町の魚屋の現況
 スーパーの鮮魚売場が魚屋の数を超えた
 魚屋対スーパー鮮魚売場
 魚屋で取り扱っている魚
 どんな形の魚が売れるのか
消費者と魚の関係
 親が教える魚料理
 主婦は魚好き
活魚は美味しいか?
 「新鮮な魚ほど美味しい」は,本当か?
 魚の旨味
 「洗い」の原理
 活魚は眠らせて運ぶ
食卓革命―発泡スチロール
冷凍魚の秘密
マグロは色で食べる
第6節 暮らしと魚
魚の消費
 日本人は未だに魚離れをしていない
 水産物の特徴
 魚のグルーピング
 高価格魚
 中価格魚
 低価格魚
 水産物消費の地域差
魚の供給と価格
 世界の漁獲高と日本の水産物輸入
 水産物の流通システムと魚価の形成
 市場取引の方法
 水産物の価格形成
魚の利用・加工
 冷凍品
 乾製品
 塩蔵品
 発酵食品
 練り製品
 缶詰・レトルト食品
 調味加工品
 海藻加工品
 新しい食品素材
食中毒と有毒魚
 食中毒
 腸炎ビブリオ食中毒
 サルモネラ菌
 有毒魚
 フグ毒(テトロドトキシン)
 シガテラ毒
 脂質
 貝毒
 その他の有毒魚

第2章 食卓の魚
第1節 健康な魚料理に感謝
魚の栄養を科学する
 魚消費の基準
 再評価される魚の蛋白質
 動販硬化を防ぐ魚の脂質
 EPAがコレステロールを駆逐する
 大衆魚・青のカルテットは健康長寿の源
魚と健康を科学する
 アミノ酸=イカ・タコ・エビ・貝類のタウリン効果
 ビタミン
 ビタミンA―夜盲症の妙薬・ヤツメウナギ
 ビタミンB2―口内炎にはサケの皮を
 ビタミンB12―シジミの味噌汁には抗貧血作用がある
 ビタミンD―魚の肝臓で骨軟化症を予防する
 ビタミンE一生殖機能を若返らせるヒジキとモズク
 カルシウム―煮干しはストレス解消の特効薬
 レシチン―ウナギを食べて脳を活性化する
 グリコーゲン―季節変動する二枚貝の旨さ
 コラーゲン―希少価値のあるヒラメの縁側
 蛋白質―平成の栄養源・オキアミ
魚の料理を科学する
 魚の美味しさの「現実体験」
 魚の美味しさの「感覚体験」
心理的な条件「視覚」
心理的な条件「聴覚」
物理的な条件「感覚」
化学的な条件「嗅覚」
化学的な条件「味覚」
健康な「魚料理」を美味しく食べる
 赤身魚と白身魚料理「脂肪酸と蛋白質を考えた献立」
 青魚料理「EPA・DHAを考えた献立」
 サケとマス料理「色素(アスタキサンチン)を考えた献立」
 小魚料理「カルシウムを考えた献立」
 イカとタコ料理「カロリーを考えた献立」
 エビとカニ料理「脂肪と蛋白質を考えた献立」
 貝類料理「コレステロールを考えた献立」
 淡水魚料理「ビタミンAを考えた献立」
 海藻料理「ミネラルを考えた献立」
第2節 魚料理の歴史
縄文・弥生時代
大和・飛鳥・奈良時代
平安時代
鎌倉時代
室町時代
安土桃山時代
江戸時代
明治・大正時代
第3節 魚料理の献立
汁物
 すまし汁
 味噌椀
 その他の汁物
刺身
 切り方
 盛り方
焼き物
 直火焼き
 間接焼き
煮物
酢の物
 材料の扱い方
和え物
蒸し物
揚げ物
鍋物
鮨
第4節 魚の郷土料理
魚の郷土料理・320種
北海道地方
東北地方
関東地方
北陸地方
東海地方
近畿地方
中国地方
四国地方
九州地方



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【監修】
阿部 宗明  日本魚類学会元会長/「魚の会」元会長/築地市場おさかなセンター資料館前館長。
本間 昭郎  (株)日本マリーンテクノロジー研究所代表取締役

【編纂】
山本 保彦  魚料理専門店経営

【執筆】
安部 義孝  多摩動物園飼育課長
石原  元  (株)水土舎主任研究員/IUCNサメ専門委員
加藤 憲司  東京都水産試験場資源管理部
真木 長彰  (株)インターメディカル取締役
寺島 裕晃
中村 啓美

【協力】
奥谷 喬司  日本大学生物資源科学部教授
坂本 一男  東京大学総合研究博物館動物部門客員研究員
三浦 昭雄  青森大学工学部教授

【図版】
カラー図版:関 俊一
点描画:横山 伸省
小林 廣政

【写真】
箕輪 徹
財団法人東京動物園協会

【ブックデザイン】
山形 季央
坂 哲二




趣旨を表示

推薦の言葉

 日本国民の食生活は,近年たいへん豊かなものとなって参りました。食生活が量から質へと健康的に転換されるに従って,我々水産関係者にとっても消費者のニーズを的確に把握し,取扱い品の商品価値を高め多様化を図る必要があることは論を待ちません。
 この度,故阿部宗明先生の監修になる「現代おさかな事典」は,この様な要求に応えるべく発刊された,わが国では初めてのおさかなに関する総合的な解説書であります。本事典は,わが国の主要魚種350余種(海藻類を含む)を,「漁場から食卓まで」という視点から取り上状精緻なイラストに学術的な解説と食文化的な記述を加え,さらに平成の新魚種・バイオ技術・魚料理(健康,歴史,郷土料理)等についても広く解説されております。我々水産専門家にとって格好の参考書であるばかりでなく,消費者の関心の高まりに的確に応えられる事典でもあるといえます。
 つきましては,関係各位におかれましても本事典が有効に活用され役立てられますよう要望し,広くご推薦申し上げる次第であります。

社団法人大日本水産会 会長 佐野宏哉





発刊にあたって 築地の「魚の先生」を偲ぶ  

 本事典の発刊を目前にして監修者序文を頂く筈であった阿部宗明先生が,平成8年8月に急逝されました。
日本における魚類学の碩学としてその発展に大きく貢献された先生の御遺作の発刊にあたり,ご遺徳を偲ぶとともに,本事典発刊にいたった経緯についてここに留めたいと思います。 
 本事典発刊のきっかけは,5年ほど前に遡ります。平成4年3月に全国漁業協同組合連合会・中央シーフードセンターが専門家向けに魚食普及資料として制作したものを,“漁場か ら食卓まで”という視点からさらに充実させ一般の方々にも有用な事典に仕上げたい, という申し出が(株)エヌ・ティー・エスからあったことに始まります。 
私としては,その趣旨には同意したものの,実現のためには少なくとも国内外の魚介類の分類学の権威である阿部宗明先生と,食文化の視点から魚料理の研究家でありながら魚の病気についての著述等もされておられる山本保彦先生のお二人のご協力が必須と考えました。 
 阿部先生とは,栽培漁業対象魚の生産技術動向などについて時々ご照会をいただく間柄でしたし,また,ご高齢にもかかわらず毎日早朝から長靴をはいて築地の中央魚市場を歩き回られ,魚の病気や新種の発見等の相談に乗られたり,研究に没頭されたりと,その飾らない人柄から魚市場でも「魚の先生」と慕われている方であることはよく知られていました。 
 山本先生とは栽培漁業の基本理念や技術について取材に来られたり,新しい魚の試食会にご案内いただく間柄でした。幸いにもお二人からは間もなくこの出版企画に賛同し,協力をご快諾いただくことができました。 
 その後,両先生と学友,師弟の関係にある魚類研究家の石原元氏,並びに加藤憲司氏が編集委員として加わることになり,また,第2部の執筆作業には元(株)日本海洋生物研究所の真木長彰氏に参画していただくことになりました。 
 このような経緯で編集執筆陣が組織された後,本事典は一般に馴染みの深い338種の魚介藻類を取り上げ,生態についての学問的記述に食文化的内容を加え,さらに国内における魚の生産,流通消費傾向の変化輸入魚,栽培漁業対象魚の動向についても最新かつ正確なデータを収録するという方針の下,両先生を始めとする関係者の多大な努力により,実に5年余りの歳月を重ねて発刊に至ったものであります。 
 本事典が魚介藻類に脚じを持つ多くの方々の座右の書として愛用されることを望んでやみません。
 
平成9年11月 社団法人日本栽培漁業協会 顧問 本間昭郎