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ポリマーABCハンドブック

ポリマーABCハンドブック

978-4-900830-70-7 C3043

¥65,780 (税込)

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発行所:(株)エヌ・ティー・エス
追加・訂正情報

◆ 書籍概要 ◆


ABC(Alloy,Blend,Composite)について、現在最高の知見をもつ(社)高分子学会・高分子ABC研究会による21世紀特別企画。
単なる材料の解説にとどまらず、物理化学的な基礎から設計・調整・成形加工の実際のノウハウ、各種工業分野における応用技術・実例、特許まで、膨大な技術情報を系統的にまとめた決定版。

発刊日:2001年1月1日
頁 数:1016頁
造 本:B5
発行所:(株)エヌ・ティー・エス
ISBN :978-4-900830-70-7 C3043



■主な目次 著者
(社)高分子学会 高分子ABC研究会編

【編集代表】  
西  敏夫  東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻教授
伊澤 槇一  工学院大学機械工学科講師・上海交通大学(中国)高分子材料研究所客員教授
秋山 三郎  東京農工大学工学部有機材料化学科教授
  
【編集幹事】  (五十音順)
井上  隆  山形大学工学部機能高分子工学科教授
今井 淑夫  東京工業大学名誉教授
竹村 憲二  (株)メディックス昭和
内藤 壽夫  内藤技術士事務所所長
成澤 郁夫  山形大学学長
由井  浩  早稲田大学材料技術研究所客員教授
  
【編集委員】  (五十音順)
井實 利和  出光石油化学(株)開発部樹脂研究所品質試験室室長
市原 祥次  東京農工大学工学部有機材料化学科教授
海藤  彰  物質工学工業技術研究所高分子物理部高分子物性グループ
杉江  潔  帝人(株)樹脂研究所
田中 耕三  三井化学(株)研究開発本部高分子研究所レオロジーグループ
千葉 一正  東レ・デュポン(株)ハイトレル事業部門部門長
山口  登  住友化学工業(株)石油化学品研究所
横田 力男  文部省宇宙科学研究所技術部飛翔体開発課長

(執筆者全143名)

基礎編
1 ABCの概要
2 ABCの合成と調製
3 ABCの相平衡と相分離
4 ABCのキャラクタリゼーション
5 ABCの研究開発におけるコンピュータ支援

材料設計編
1 ABの設計概論
2 コンパティビライザー
3 ABの設計各論
4 Cの設計概論
5 Cのためのフィラー
6 Cの設計各論

成形加工編
1 ABCを形成する加工
2 ABCのレオロジー
3 ABCの成形加工
4 ABCの成形加工と成形品物性
5 ABCとコンピュータ
6 熱硬化性コンポジット
7 ABC材料とリサイクル

応用編
1 自動車分野
2 家電・OA機器分野
3 情報・通信・電子・電気分野
4 輸送分野
5 土木・建築分野
6 食品包装分野
7 医療・福祉分野
8 事務・家庭・スポーツ分野

特許資料集
1 ポリマーABCと特許
2 特許データベースの構築
3 特許データベースの実例
4 これからのデータベース
5 技術資料集

略語一覧


詳細目次を表示
基礎編


第1章 ABCの概要
第1節 定義と概説
ポリマーアロイ,ブレンド,コンポジットの定義および用語の定義
第2節 ポリマーアロイの歴史と年表
ポリマーアロイの歴史的発展 ポリマーアロイ開発の経緯

第2章 ABCの合成と調製
第1節 ABCの合成と調製法概論
ブロック共重合体とグラフト共重合体の合成法 ポリマーアロイとポリマーブレンドの調製法 ポリマーコンポジットの調製法
第2節 ビニル系ブロック共重合体の合成
ビニル系ブロック共重合体の合成法 末端官能基化ポリマーを用いたブロック共重合体の合成 グラフト共重合体の合成
第3節 縮合系ブロック共重合体の合成
縮合系マルチブロック共重合体の合成上の問題点 縮合系マルチブロック共重合体の合成法と構造規制 縮合系マルチブロック共重合体の合成法各論 縮合系ジブロックおよびトリブロック共重合体の合成法 縮合系グラフト共重合体の合成
第4節 溶液ブレンド法によるABCの調製
アラミド系ポリマーアロイ ポリベンゾイミダゾール系ポリマーアロイ ポリイミド系ポリマーアロイ
第5節 分子複合材料とIPNの調製
定義と種類 IPNの調製法と高性能化の実例 分子複合材料の調製法と強化理論
第6節 有機/無機ハイブリッド材料の調製
有機ポリマー存在下でのゾル-ゲル反応 無機物存在下でのモノマーのその場重合

第3章 ABCの相平衡と相分離
第1節 ABの相溶性と相図
相溶性と相図 混合系の熱力学 発熱的相互作用 外部場での相図
第2節 ABの相分離と構造形成
2成分ポリマーブレンドのマクロ相分離とその構造形成 ジブロックポリマーのミクロ相分離とその構造形成
第3節 ABの結晶化と構造形成
結晶成長機構 結晶高次構造 液液相分離と結晶化の競争的発展
第4節 ABの界面
高分子界面の熱力学 高分子界面強度
第5節 Cの界面
複合材料と界面理論 シランカップリング剤の構造と機能 シラン処理方法 複合材料強度に及ぼすシラン処理効果 シラン剤処理による強化理論 シラン剤処理界面の構造 シラン処理界面の力学的評価

第4章 ABCのキャラクタリゼーション
第1節 モルフォロジー
光学顕微鏡 電子顕微鏡の種類と特徴および最近の進歩 ポリマーの構造研究と電子顕微鏡観察 試料作製技術 ポリマーABC研究とモルフォロジー解析
第2節 走査型プローブ顕微鏡
SPMの原理 ポリマーブレンドのSPM観察 ブロックコポリマーのSPM観察 SFMによる高分子固体表面の分子運動特性評価
第3節 散乱法(SANS,SAXS,SALS等)
さまざまな入射光による散乱現象 散乱光強度分布の解析方法 小角X線散乱(SAXS)法 超小角X線散乱(USAXS)法 小角中性子散乱(SANS)法 超小角中性子散乱(USANS)法
第4節 NMR
相溶性 分子運動 熱処理--相分離,化学反応
第5節 緩和現象
パルス法NMR 力学緩和 誘電緩和
第6節 熱測定
混合熱の測定 示差走査熱量計(DSC) 熱重量測定(thermogravimetry;TG)
第7節 その他の方法(蛍光法,スペクトロスコピー等)
蛍光法 FT-IR法

第5章 ABCの研究開発におけるコンピュータ支援
第1節 データベースと物性予測
データベース 物性予測
第2節 モレキュラーダイナミックスとシミュレーション
ポリマーのミクロなモデル化とシミュレーションの概要 原子モデル・united atomモデルと分子動力学シミュレーション セグメントモデルの分子動力学シミュレーション 自己無撞着場を用いた密度汎関数理論と相分離シミュレーション
第3節 画像解析
画像解析法 応用例 三次元画像解析 まとめと展望
第4節 構造物性相関
材料開発の場での問題とそれへの従来のアプローチ 計算科学的なアプローチとその役割 構造と特性の問題



材料設計編


第1章 ABの設計概論
第1節 材料設計の基本
高分子材料の特性 均一混合系とランダム共重合体 分散系
第2節 アロイ化・混和化技術
化学的手法
物理的手法(ポリマーブレンド・アロイの混練)
第3節 アロイ化による構造制御
ポリマーアロイ中での構造形成 相図と構造制御 結晶性--非晶性ブロック共重合体の構造制御 アロイ化による構造制御の将来
第4節 相溶性ポリマーの具体例
ホモポリマー/ホモポリマー系 ランダム共重合体を含む系

第2章 コンパティビライザー
第1節 コンパティビライザーの定義と意義
コンパティビライザーの由来と定義
第2節 構造類似性に基づく分類
基本分類 コンパティビライザーの種類
第3節 反応性に基づく分類
非反応型コンパティビライザー,反応型コンパティビライザーの分類と特徴 非反応型コンパティビライザー 反応型コンパティビライザー
第4節 コンパティビライザーの構造
コンパティビライザーの機能 コンパティビライザーのポリマー構造と機能 反応性のコンパティビライザー 内外の市販コンパティビライザーの種類と構造
第5節 応用例
グラフトコポリマー
ブロックコポリマー
マクロマー
ランダムコポリマー

第3章 ABの設計各論
第1節 スチレン樹脂系
ゴム補強ポリスチレン(HIPS)  HIPS/親水性ポリマー・ポリマーアロイ(帯電防止樹脂) 透明耐衝撃性樹脂(透明HIPS) その他スチレン系樹脂のポリマーアロイ
第2節 オレフィン樹脂系
オレフィン系ポリマーを用いたブレンド,アロイ化の手法と目的 オレフィン系ポリマーを用いたアロイ・ブレンド(AB) 成形加工による形態・機能制御
第3節 ビニル樹脂系
衝撃強度の改質 加工性の改質
第4節 エンジニアリング樹脂系
アロイ材料設計の考え方 相溶系アロイ 非相溶系アロイ
第5節 熱硬化性樹脂系
強靱化の機構 熱硬化性樹脂とエラストマーやエンジニアリングプラスチックとのアロイ
第6節 エラストマー系
加硫ゴムにおけるポリマーブレンド 熱可塑性エラストマー(TPE)としてのポリマーアロイ,ポリマーブレンド 樹脂改質におけるゴム・エラストマーブレンド
第7節 機能性アロイ
制電性ポリマーアロイ

第4章 Cの設計概論
第1節 材料設計の基本
材料設計から開発の手順
第2節 複合化技術
複合化の目的 力学的特性の改良 フィラー技術と複合効果
第3節 混練技術
押出機の機械的特徴と最近の動向 押出機の選定の考え方
第4節 コンポジットの構造制御
フィラーの形態,配合量とCの力学的性質 フィラー/ポリマーの界面構造 Cのモルフォロジーと物性
第5節 機能性コンポジットの理論
導電性複合材料におけるパーコレーション理論 高分子複合材料における熱伝導の理論

第5章 Cのためのフィラー
第1節 フィラーの定義と意義
フィラーの定義と役割 フィラーの分類と特性 フィラーの作用効果
第2節 フィラーの構造と形態
繊維状フィラー 板状フィラー 粒状フィラー 特殊形態フィラー
第3節 カーボンブラックと炭素繊維
カーボンブラック
炭素繊維
第4節 フィラーの表面処理
シランカップリング剤系
チタネートその他系
第5節 機能性フィラー
電気・磁気的機能 光機能 熱的機能 制振機能 難燃剤 その他の機能

第6章 Cの設計各論
第1節 オレフィン系複合材料
機械特性の改良技術 新しい材料開発 機能性複合材料
第2節 スチレン樹脂系およびビニル樹脂系
ガラス繊維複合材料系の設計 有機物分散型複合材料系の設計 微小粒子分散型複合材料系の設計
第3節 エンジニアリング樹脂系
繊維状フィラー複合材料 板状フィラー,棒状フィラー複合材料 粘土系フィラーナノコンポジット
機能性フィラー複合材料
第4節 熱硬化性樹脂系
繊維強化系
その他のフィラー系
第5節 エラストマー系----ゴム配合におけるABC
ゴムブレンドにおける不均質分配 今後のゴムブレンド
第6節 ナノコンポジット
合成形態によるクレーハイブリッド材料の分類 今後の課題
第7節 機能性コンポジット
導電性,磁性コンポジット
制振性,遮音性コンポジット



成形加工編


第1章 ABCを形成する加工
第1節 反応押出による形成―PO系
ポリオレフィンのブレンド 相溶化技術 反応押出による形成―具体例
第2節 反応押出による形成―スチレン系ポリマー
スチレン系ポリマーの改良技術について 相溶化・相容化技術 反応押出による形成―具体例
第3節 反応押出による形成―エンプラ系
リアクティブエクストルージョンプロセス ナイロン/ポリオレフィン系アロイ ナイロン/PPEアロイ
第4節 混練押出機によるABC形成
押出機によるABCの製造プロセス 同方向回転完全噛合形2軸スクリュー押出機によるABC成形
第5節 ABC形成の可視化
成形加工におけるミクロ構造と物性の発現 押出機における混合と混練 押出機内のミクロ構造形成過程の可視化 オンラインでのミクロ構造の可視化
第6節 LIM型押出機・成形機によるABC形成
LIMプロセス LIMプロセスの開発

第2章 ABCのレオロジー
第1節 ブレンド系のレオロジーの扱い
相溶状態 非相溶状態 相分離点近傍
第2節 ABCのレオロジーと成形加工
非相溶系ポリマーブレンドの溶融粘弾性 相溶系ポリマーブレンドの溶融粘弾性 ABS樹脂の溶融レオロジー ポリマーアロイの溶融粘度挙動
第3節 ABCの溶融特性
一般的な高分子融液の高速粘弾性流動特性の基礎 ABCの複合系融液の高速粘弾性流動特性
第4節 ABCの伸長特性
共重合体の伸長特性 ポリマーブレンドの伸長特性 複合材料の伸長特性

第3章 ABCの成形加工
第1節 ABC成形時のモルフォロジー制御
成形加工機内でのモルフォロジー形成 ポリエステル/ポリカーボネート系アロイ ポリエステル/ポリエステル系アロイ
第2節 ABC成形品の内部構造形成
ポリマーアロイ系における内部構造形成 コンポジット系における内部構造形成
第3節 ABCの成形加工―メタロセン触媒系ポリオレフィン
m-LLDPEの品質設計 m-LLDPE用スクリュー m-LLDPEのキャスト成形 m-LLDPEのインフレーションフィルム成形 メタロセンポリプロピレン(m-PP)
第4節 ABCの成形加工―汎用ポリマー系
射出成形 押出成形
第5節 ABCの成形加工―エンプラ系
エンプラ系ABCの成形加工性 エンプラ系ABCの射出成形 特別な技術によるエンプラ系ABCの射出成形 エンプラ系ABCの押出成形,ブロー成形
第6節 ABCの成形加工技術の複合化
高分子鎖を活用する成形加工技術の複合化 発泡成形にみる2段階加工技術 押出成形に加える2段目の成形が機能を上げる 射出成形に組み合わせる複合化 in situ重合技術 将来展望

第4章 ABCの成形加工と成形品物性
第1節 物性発現のメカニズム
物性発現の基本的な考え方 ポリマーアロイの耐衝撃性発現機構 ポリマーアロイの変形および破壊
第2節 複合材料の界面制御と物性
界面の役割 界面強度の評価 工業的表面処理 種々の界面効果
第3節 複合材料の成形と評価
高分子系複合材料の特徴と変遷 高分子系複合材料の成形と変遷 高分子系複合材料の試験方法

第5章 ABCとコンピュータ
第1節 ABCのコンピュータ支援における基本データ
現状のCAEにおける樹脂物性 樹脂物性にかかわる問題点 成形過程における樹脂物性の評価
第2節 ABCの流動・混練とコンピュータ支援
流動解析一般 混練機内の流動解析
第3節 ABC各種成形法におけるコンピュータ支援
ABC各種成形法におけるコンピュータ支援の概略と利用例 ABC各種材料を用いたコンピュータ支援技術の展望

第6章 熱硬化性コンポジット
第1節 エポキシ系のアロイ
エポキシ樹脂系のアロイとその複合材料
先端複合材料の成形加工
第2節 フェノール樹脂系のアロイ
フェノール樹脂の化学・構造と特徴 アロイ化によるフェノール樹脂の改質・高性能化 アロイ化による他材料の高性能化
第3節 ポリウレタン系のアロイ
ポリウレタン ポリウレタン系アロイ ポリ(ウレタン-イミド)  有機-無機ハイブリッドポリウレタン
第4節 レーザー描画による光硬化性樹脂を用いた立体造形加工―微細加工から射出成形型まで
光造形用樹脂に対する要求性能 樹脂感度と光造形速度 光造形用光硬化性樹脂の種類と特徴 造形精度 微細造形 光造形による射出成形用樹脂型

第7章 ABC材料とリサイクル
第1節 プラスチックリサイクルと高分子ABC
広義のプラスチックリサイクルとしての五つのR 第一次省資源としてのプラスチック成長とエネルギーバランス 高分子ABC技術で材料の高性能化・高機能化を図る(第二次省資源) 高機能化と成形加工活用による材料の減量と長寿命化 一度プラスチックとして使用したあとでエネルギーとして使用 実際にリサイクルする場合の注意事項 今後の展望
第2節 ポリマーアロイのリサイクル
ポリマーアロイと現状のリサイクル技術 21世紀に期待できるリサイクル技術
第3節 架橋ゴムのリサイクル
架橋ゴムの連続再生技術 脱硫反応機構 再生ゴムと樹脂のブレンド



応用編


第1章 自動車分野
第1節 自動車用ABC材料概論
自動車産業の現状 自動車用ABC材料の現状と展望 自動車用高分子材料のリサイクル
第2節 バンパー材料
構造と機能 バンパーカバー材料 今後の展望と課題
第3節 外装用材料
外装用樹脂部品に求められる機能 外装部品における樹脂材料の採用状況 外板パネルでの樹脂材料採用の経緯
第4節 内装用材料におけるABCの現状と将来展望
自動車内装部品の構成例 自動車内装用材料に用いられるABCの分類 基材におけるABC クッションにおけるABC 表皮におけるABC 自動車内装用材料におけるABCの今後
第5節 エンジンルーム内材料
プラスチック化の目的 エンジンルーム内で使用される材料
第6節 タイヤ材料
使用される材料とタイヤの構造 各コンパウンドに用いられるポリマーブレンド カーボンブラックによる物性向上:ナノコンポジット 今後のタイヤ材料
第7節 電装部品材料
始動・充電系部品 エンジン制御部品 ボディ回り部品 エンジン冷却系部品 カーエアコン 今後の電装部品への要求

第2章 家電・OA機器分野
第1節 家電・OA機器ABC材料概論
電池材料 半導体封止樹脂 プリント基板材料 ディスク材料 ハウジング,シャーシ,制振材料および摺動材料
第2節 筐体用材料
筐体 各種製品に使用する筐体材料 製品の設計試作段階で使用する材料 筐体に求められる性能 伝熱性・導電性・EMIシールド 筐体材料の環境問題 今後のOA機器筐体の軽薄小型化の動向
第3節 音響機器用材料
スピーカの構造と原理 振動板材料の要求性能 振動板の種類 ポリマーABC振動板の種類と特徴 ポリマーABCフレームの種類と特徴 ポリマーABCキャビネットの種類と特徴 スピーカとスピーカ材料の今後の動向
第4節 家電部品用材料
家電製品材料
第5節 OA機器部品用材料
フルカラー複写機の構造 高分子ABC材料とカラー複写機 OA機器におけるABCの今後の課題
第6節 カメラ等精密機器用材料
カメラの構造 L/Sカメラに使用されている材料 今後の課題

第3章 情報・通信・電子・電気分野
第1節 プリント基板材料
ビルドアップ基板 絶縁材料 絶縁材料の表面粗化技術 絶縁材料の耐クラック性 コア基板 穴埋め材料 ソルダーレジスト材料
第2節 レジスト材料
リソグラフィの動向とレジスト
第3節 封止材料
半導体封止材料の開発の変遷 はんだ耐熱性の向上 液状封止材料 環境対応材料 新しい成形システム
第4節 コネクタ材料
コネクタとしての必要特性 自動車分野におけるコネクタ材料 電気・電子分野におけるコネクタ材料 現状の課題と今後の展望
第5節 光ファイバー材料
プラスチック光ファイバー(POF)の材料と機能 POFの材料と製法 POFの特性 POFの応用分野 プラスチック光ファイバーの今後の展望
第6節 合成紙材料
合成紙の用途 合成紙の製造方法 合成紙の原料と今後の動向

第4章 輸送分野

第1節 航空材料
複合材料の適用状況 材料と機体構造への適用例 複合材料の技術課題
第2節 プラスチック系複合材料の宇宙材料への利用
高分子系複合材料の宇宙材料要求特性 繊維強化複合材料の人工衛星や探査機構造部材への適用例 耐熱性付加型ポリイミド樹脂複合材料
第3節 鉄道材料
概論
浮上式鉄道における高分子材料
第4節 船舶材料
FRP船の船体材料 少量生産および大型FRP船 量産小型FRP船 FRP船の検査

第5章 土木・建築分野

第1節 土木用ABC材料概論
土木分野における合成高分子材料の用途 コンクリート混和材料 レジンコンクリート 合成高分子 塗料 接着剤 将来展望
第2節 外装用材料
外装材の品目 主原料としてのポリ塩化ビニル
第3節 サッシ用材料
プラスチックサッシ用材料に求められる性能 プロファイルを構成する材料と押出成形ライン リサイクルに関するヨーロッパの動向 日本におけるプラスチックサッシ用材料の今後の展望
第4節 内装用材料のポリマーの複合化例
化粧シート 壁紙 樹脂成形品
第5節 断熱・省エネ技術
プラスチック発泡体について 発泡体の断熱機構 断熱材として用いられる発泡体
第6節 制振・遮音・吸音材料
制振特性を支配する材料因子と機能 遮音特性を支配する材料因子と機能 吸音特性
を支配する材料因子と機能 制振・遮音材料の建築・土木分野への利用例および今後
の展開
第7節 シーリング材
防水構法の種類 使用部位 シーリング材に求められる基本性能 シーリング材の製造 シーリング材の種類 不定形シーリング材の性能 今後の技術的課題

第6章 食品包装分野
第1節 食品包装用ABC材料概論
ガスバリア包装材料とABCの応用 その他機能性包材とABC
第2節 ガスバリア性・保香性材料
最近のガスバリア性樹脂・技術の動向 EVOH系バリア包材の技術動向
第3節 鮮度保持材料
青果物の収穫後生理と温湿度管理 青果物鮮度保持の方法 機能性フィルム 今後の方向性
第4節 脱酸素剤による食品の品質保持
脱酸素剤とは 脱酸素剤の食品への適応例 今後の動向
第5節 抗菌材料
食品包装材料用抗菌剤の使用制限 食品包装材料用抗菌剤の必要特性 抗菌剤の種類 抗菌性評価方法 用途と応用例 抗菌製品市場の現況
第6節 紫外線遮断インキ
プラスチックフィルムの紫外線遮断の必要性 紫外線遮断の技術 紫外線遮断インキ(Vシリーズ)の特徴 紫外線遮断インキの応用例
第7節 易開封性材料
成形容器用易開封蓋

第7章 医療・福祉分野
第1節 医療用ABC材料概論
医療器具から見た軟質材料 生体適合性材料としてのポリマーアロイ(ブロック共重合体)
第2節 医療用包材・容器材質
軟質プラスチックバッグ 軟質プラスチックバッグのガスバリア性包装 機能性プラスチック容器:キット製品
第3節 生体適合・治療用材料
生体適合・治療用材料としてのポリマーアロイ研究の現状

第8章 事務・家庭・スポーツ分野
第1節 事務用品材料
オフィスチェアの成り立ち オフィスチェアの各部の機能と材質 環境に配慮した製品作り 将来に期待すること
第2節 玩具用材料
ラジコンカー分野における高分子ABC プラモデル分野における高分子ABC材料 今後の展望
第3節 文具用材料
筆記具の要求品質 繊維製ペン先 プラぺンペン先 インキ吐出制御 環境に優しいプラスチック
第4節 粘・接着用材料
粘着剤と接着剤 粘・接着用材料におけるポリマーABC
第5節 スポーツ用品材料
ゴルフシューズ用ソール サッカーシューズ シューズインナークッション材料
第6節 化粧品材料
化粧品容器への応用―マーブル調,真珠光沢外観 化粧品容器への応用―耐衝撃性,耐熱性 複合材料の化粧品容器への応用



特許資料集


第1章 ポリマーABCと特許
特許情報の活用法 ポリマーABC関連特許
第2章 特許データベースの構築
誰がどのように使用するのか 収納特許の種類 公開特許の選別 用途および特性による階層化 その他の検索項目 クロス検索(多重検索)
第3章 特許データベースの実例
PAB-Square(英語版)について Japan-Blends(日本語版)について
第4章 これからのデータベース
Japan-Blendsの行方 海外の特許データ 先端データベースシステム
第5章 技術資料集

略語一覧
総索引



執筆者一覧を表示

【編集代表】  
西  敏夫  東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻教授
伊澤 槇一  工学院大学機械工学科講師・上海交通大学(中国)高分子材料研究所客員教授
秋山 三郎  東京農工大学工学部有機材料化学科教授
  
【編集幹事】  (五十音順)
井上  隆  山形大学工学部機能高分子工学科教授
今井 淑夫  東京工業大学名誉教授
竹村 憲二  (株)メディックス昭和
内藤 壽夫  内藤技術士事務所所長
成澤 郁夫  山形大学学長
由井  浩  早稲田大学材料技術研究所客員教授
  
【編集委員】  (五十音順)
井實 利和  出光石油化学(株)開発部樹脂研究所品質試験室室長
市原 祥次  束京農工大学工学部有機材料化学科教授
海藤  彰  物質工学工業技術研究所高分子物理部高分子物性グループ
杉江  潔  帝人(株)樹脂研究所
田中 耕三  三井化学(株)研究開発本部高分子研究所レオロジーグループ
千葉 一正  東レ・デュポン(株)ハイトレル事業部門部門長
山口  登  住友化学工業(株)石油化学品研究所
横田 力男  文部省宇宙科学研究所技術部飛翔体開発課長
  
【執筆者】  (執筆順)
西  敏夫  東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻教授
秋山 三郎  東京農工大学工学部有機材料化学科教授
今井 淑夫  東京工業大学名誉教授
平尾  明  東京工業大学大学院理工学研究科有機高分子物質専攻教授
竹市  力  豊橋技術科学大学工学部物質工学系助教授
横田 力男  文部省宇宙科学研究所技術部飛翔体開発課長
扇澤 敏明  東京工業大学大学院理工学研究科有機・高分子物質専攻助教授
竹中 幹人  京都大学大学院工学研究科高分子化学専攻助手
橋本 竹治  京都大学大学院工学研究科高分子化学専攻教授
斎藤  拓  東京農工大学工学部有機材料化学科助教授
鷲山潤一郎  サンアロマー(株)川崎研究所主席
濱田 泰以  京都工芸繊維大学大学院工芸科学研究科教授
幾田 信生  湘南工科大学工学部材料工学科教授
佐野 博成  シーエーシーズ(株)四日市分析センター副主席研究員
梶山 千里  九州大学大学院工学研究院応用化学部門教授
高原  淳  九州大学有機化学基礎研究センター分子システム化学部門教授
浅野 敦志  防衛大学校応用化学科助手
引地 邦男  北海道大学名誉教授
市原 祥次  東京農工大学工学部有機材料化学科教授
長谷川匡俊  東邦大学理学部化学科助教授
堀江 一之  東京大学大学院工学系研究科化学生命工学専攻教授
長阪 匡介  (株)三菱総合研究所フロンティア科学部主席研究員
川勝 年洋  名古屋大学大学院工学研究科計算理工学専攻助教授
土井 正男  名古屋大学大学院工学研究科計算理工学専攻教授
田中  肇  東京大学生産技術研究所教授
岡崎 慶二  三菱化学(株)四日市事業所技術開発センター基盤技術研究所グループマネジャー
井上 公雄  (株)神戸製鋼所機械カンパニー産業機械部樹脂横根技術室顧問
野島 修一  北陸先端科学技術大学院大学材料科学研究科助教授
秋葉  勇  東京農工大学工学部有機材料化学科助手
長谷川 章  三菱レイヨン(株)理事・技師長
杉浦 基之  日本油脂(株)化成品研究所SPグループ機能材第1チームり-ダー
山本  隆  日本油脂(株)化成事業部理事
大村  博  日本油脂(株)化成事業部化成品3グループグループり-ダー
中條  澄  K・C・リサーチ代表
津田  隆  東亞合成(株)名古屋総合研究所
細川  勝  花王(株)スキンケア研究所
正  和彦  (元)旭化成工業(株)スチレン樹脂開発・技術部参事
中田  章  三菱レイヨン(株)大竹事業所樹脂工場生産技術課技術2グループグループリーダー
小林 和彦  東レ(株)化成品研究所樹脂研究室主席研究員
越智 光一  関西大学工学部応用化学科教授
竹村 泰彦  JSR(株)高分子研究所エラストマー開発室主幹研究員
千葉 一正  東レ・デュポン(株)ハイトレル事業部門部門長
由井  浩  早稲田大学材料技術研究所客員教授
野村  学  出光石油化学(株)樹脂テクニカルセンター主任研究員
中村 幸男  中村技術士・労働安全コンサルタント事務所所長
浅井 茂雄  東京工業大学大学院理工学研究科物質科学専攻助教授
相馬  勲  フィラー研究会全長
曽根 一祐  三菱化学(株)四日市事業所技術開発センターグループマネジャー
伊勢 昌史  東レ(株)複合材料研究所
瀧澤 利樹  日本ユニカー(株)シリコーン応用研究所研究員
岡安 寿明  味の素ファインテクノ(株)機能化学品事業部
中沢 桂一  旭化成工業(株)化成品樹脂開発・技術センター課長
西田 耕治  三菱エンジニアリングプラスチックス(株)企画開発室部長
倉沢 義博  三菱エンジニアリングプラスチックス(株)技術センター第1Gr副主任研究員
沖田 英樹  東レ(株)複合材料研究所
松本 明博  大阪市立工業研究所プラスチック課研究主任
内藤 壽夫  内藤技術士事務所所長
臼杵 有光  (株)豊田中央研究所材料第二部機能高分子合成研究室室長
芳賀 美次  (元)大日本インキ化学工業(株)機能性コンパウンド技術グループマネジャー
住田 雅夫  東京工業大学大学院理工学研究科物質科学専攻教授
泉 善一郎  サンアロマー(株)川崎ディベロップメントセンター押出グループチームリーダー
新村 哲也  東洋スチレン(株)研究所主任研究員
石橋 準也  東芝機械(株)知的財産部参与
酒井 忠基  (株)日本製鋼所専門役・東京大学国際産学共同センター客員教授
金井 康矩  (元)ダウケミカル日本(株)
高橋 良彰  名古屋大学理工科学総合研究センター助教授
青木 雄二  三菱化学(株)基盤技術研究所リサーチ・フェロー
岩倉 賢次  山形大学工学部機能高分子工学科教授
小山 清人  山形大学工学部機能高分子工学科教授
武田  正  (株)エムス昭和電工・技術開発センター
竹村 憲二  (株)メディックス昭和
石山 正信  三井化学(株)高分子研究所研究部長・ポリオレフィングループグループリーダー
守屋  悟  三井化学(株)高分子研究所ポリオレフィングループ主任研究員
真壁 芳樹  東レ(株)化成品研究所主任研究員
井上 俊英  東レ(株)化成品研究所所長
伊澤 槇一  工学院大学機械工学科講師・上海交通大学(中国)高分子材料研究所客員教授
成澤 郁夫  山形大学学長
前川善一郎  京都工芸繊維大学大学院工芸科学研究科先端ファイブロ科学専攻教授
多田 和美  (株)プラメディアリサーチ常務取締役
梶原 稔尚  九州工業大学工学部物質工学科助教授
船津 和守  九州大学大学院工学研究院化学工学部門教授
木原 伸一  九州大学大学院工学研究院化学工学部門肋手
村上  惇  姫路工業大学工学部産業機械工学科教授
松田  聡  姫路工業大学工学部産業機械工学科助手
森本 尚夫  FRP技術事務所所長
福田 明徳  大阪大学工学部非常勤講師・(社)大阪工研協会常務理事
宇加地孝志  JSR(株)筑波研究所次長
大柳  康  工学院大学名誉教授
久保田和久  工学院大学機械科非常勤講師
毛利  誠  (株)豊田中央研究所材料2部塗装・リサイクル研究室
佐藤 紀夫  (株)豊田中央研究所材料2部部長
鈴木 茂樹  トヨタ自動車(株)第2材料技術部部長
松田 雅敏  トヨタ自動車(株)第2材料技術部有機材料室室長
市川  聡  日産自動車(株)テクニカルセンター材料技術部車両材料技術グループ主担
熊田 正隆  (株)本田技術研究所第3研究ブロックチーフエンジニア
坂田 由夫  (株)本田技術研究所第3研究ブロックアシスタントチーフエンジニア
福島  守  富士重工(株)P/U研究実験第2部第5課担当
平田  靖  (株)ブリヂストン技術センタータイヤ材料開発部部長
若林 宏之  (株)デンソー材料技術部次席部員
海老原直文  東京経営短期大学経営情報学科非常勤講師
松浦 恂一  (元)日本電気(株)生産技術開発グループ主席技師長
中園 次郎  東北バイオニア(株)スピーカ事業部常務取締役技師長
佐藤 政敏  東北パイオニア(株)スピーカ事業部開発技術課課長
天城 滋夫  (株)日立製作所日立研究所エネルギー材料研究部技術主幹
望月千登志  (株)リコー生産事業本部画像部品事業部部品製造部部長
山田 建男  キヤノン(株)カメラ事業本部長室室長
浅井 元雄  イビデン(株)技術開発本部課長
上野  巧  (株)日立製作所日立研究所電子材料研究部主任研究員
日野 裕久  松下電工(株)電子材料分社電子材料R&Dセンター主査
鍛代 敏彦  タイコ エレクトロニクス アンプ(株)オペレーション本部材料技術部材料/めっき技術課課長
中村 一己  三菱レイヨン(株)情報材料事業部情報材料生産技術課担当課長
豊田  昂  王子油化合成紙(株)開発研究所所長
水野  宏  三菱重工業(株)名古屋航空宇宙システム製作所研究部化学研究課主任
御船 直人  (財)鉄道総合技術研究所ISO14001審査登録センター課長
鈴木 栄司  (財)鉄道総合技術研究所浮上式鉄道開発本部研究開発部・極低温技術グループリーダー
外山  功  (元)ヤマハ発動機(株)マリン本部W/V事業部兼舟艇事業部兼市場開拓事業部主任技師
近藤 照夫  清水建設(株)建築本部技術部副部長
和田 英樹  (元)三菱樹脂(株)企画研究部担当部長
平塚 雄治  鐘淵化学工業(株)建材事業部エクセル技術開発グループ開発室基幹研究員
濱口 訓路  栃木カネカ(株)取締役成形品製造部長兼鐘淵化学工業(株)建材事業部エクセル技術開発グループ開発室リーダー
山本 秀樹  凸版印刷(株)建装材事業部建装材研究所所長
福村三樹郎  (元)積水化成品工業(株)
矢田 誠規  ゼオン化成(株)川崎研究所所長
小野  正  清水建設(株)技術研究所建築研究開発部主席研究員
吉井 詢二  古林紙工(株)技術顧問
床尾万喜雄  (株)クラレエバール事業本部樹脂販売部開発主管
長谷川美典  農林水産省四国農業試験場総合研究第1チーム長
榊原 好久  三菱ガス化学(株)脱酸素剤事業部企画開発チームリーダー
杉浦 晃治  東亜合成(株)高機能材料研究所主事
渡利 清宏  東洋インキ製造(株)グラビア事業部統合技術部
葛良 忠彦  束洋製罐グループ綜合研究所調査企画室
望月  明  テルモ(株)研究開発センター素材プロジェクト主任研究員
田村 正博  扶桑薬品工業(株)研究開発センター課長
依田隆一郎  (元)日本ゼオン(株)
管  智士  (株)イトーキクレビオシーティング事業部開発室
久保 博嗣  (株)イトーキクレビオシーティング事業部資材課改善係長
小林  博  (元)(株)タミヤ購買部係長
長溝 正光  ぺんてる(株)研究本部中央研究所第三研究室室長
諸石  裕  日東電工(株)粘着テープ研究センター主任研究員
佐藤 文宣  ミズノ(株)研究開発部部長
佐藤 達夫  (株)資生堂製品開発センターパッケージ開発室
目崎 令司  (株)三菱総合研究所総合安全研究センター専門研究員
井實 利和  出光石油化学(株)開発部樹脂研究所品質試験室室長



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発刊にあたって

 21世紀を迎えた現在,われわれを取り巻く社会・経済状況は大きな変化を見せはじめている。地球規模で環境,資源,エネルギー,食糧,安全,保健,情報通信といった諸問題が急速に顕在化する中で,全地球的視野に立って人類,社会の持続的な発展をいかに可能とするかが問われている。
 材料の研究開発においても,単に高性能,高機能,経済性のある材料を追求するのみでなく,材料の生産から利用・リサイクルまでをも含めた総合的な観点から環境に与える負荷が少ない材料が求められている。
 本書のカバーするポリマーアロイ,ブレンド,コンポジット(高分子ABC)の発展は目覚ましく,その生産量はますます増大するだけでなく,高分子ABCの科学技術を応用した分野も拡大しつつある。上記の諸問題に材料面で対応しようとすれば,必ずといってよいほどいろいろな場面で本書の内容が役立つであろう。これは,高分子ABCの科学技術が,もともとニーズ対応型にできているためである。
 このような状況のため,ポリマーアロイ,ブレンドに関する成書はある程度あったが,コンポジットまでを含め,高分子ABCの調製,加工,構造と物性,応用,機能,評価法などを総括的に網羅した書物はなかった。本書発刊の目的は,これまでに蓄積されている膨大ではあるが系統的ではない高分子ABCに関する科学と技術の情報を総括し,知識の構造化を進め,これからも予想される高分子ABCの創造的研究開発を促進するための一助とすることにある。この目的のため,1997年の暮から(社)高分子学会のポリマーアロイ,ブレンド,コンポジット研究会(高分子ABC研究会)の主要メンバーを中心に編集委員会を組織し,2001年1月の発刊を目指して,企画内容の検討を繰り返してきた。これは,高分子ABCの分野が広く,しかも発展しつつあり,21世紀においても十分活用できる本を上梓しようとしたためである。高分子ABCに関するこの種の書物は世界的にも初めての企画であり,高分子ABCの研究開発が大学,企業,国公立研究所で活発に進められているわが国でこそ初めて実現できたものと自負している。本書は高分子ABCに直接携わっておられる方々のみならず,他分野の研究者,技術者,これからの材料研究に関心を持っておられる方々にとっても必ず役立つものと信じている。
 本書出版にあたり,国内外で重要な役割を演じたり,その分野の世界的パイオニアと考えられている超一流の研究者,技術者に執筆をお願いすることができた。各執筆者は,それぞれの分野の文字通り第一人者のため,きわめて多忙であったにもかかわらず,快くご執筆いただいたことに対して,編集代表者としてあらためて謝意を表したい。
 さらに,本文案の検討中に,2000年度のノーベル化学賞が日本の白川英樹博士の導電性高分子の研究に与えられるというニュースが流れた。日本の高分子科学の世界に対する貢献が認められたものとして心からお祝いを申し上げたい。導電性高分子を対象としたABCの研究開発もますます活発化すると予想される。
 なお,本書は松永孜氏の提案がきっかけとなって生まれたものである。本書を完成にこぎ着けることができたのは,同氏に加え,編集幹事諸氏の貢献,株式会社エヌ・ティー・エスの吉田隆氏,松風まさみ氏,柴田敏子氏の熱意とご尽力があったからこそである。あわせて謝意を表したい。

2001年1月
編集代表  西  敏夫
      伊澤 模一
      秋山 三郎